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86歳の母から学んだ腰痛予防の大切さ – 「まだ大丈夫」が招いた意外な展開

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「お義姉さん、ごめんな。お義母さん入院することになってん」

今年5月のある朝、弟嫁さんからかかってきた電話にびっくりしました。
弟家族は一人暮らしの母と同じ市に住んでおり、弟嫁さんはありがたいことに、いつも母のサポートを買って出てくれています。

ある日、その弟嫁さんから連絡があり、母が入院したとのこと。
腰から足にかけて鋭い痛みが走り、布団から起き上がれなかったというのです。

私は60歳、母は86歳です。これまで母の「腰がちょっと痛いねん」という話を「まあ、年やからね」くらいに聞いていました。
でもこの出来事をきっかけに、50代・60代女性の腰痛について真剣に考えるようになったんです。

そもそもの始まり:「痛くないから放っておこう」作戦

実は母、数年前から整形外科で「背骨が少し曲がってきていて、椎間板ヘルニアもありますね」と言われていたんです。
でも全然痛くなかったので、お医者さんも「痛くなったら手術を考えましょう」という感じで、そのまま様子見にしていました。

「痛くないから大丈夫」

これ、私たちもよくやりますよね。
健康診断で「要経過観察」って言われても、自覚症状がないとつい後回しにしてしまう。
母も同じでした。

でも今思えば、この「様子見作戦」が後々やっかいな騒動を引き起こすことになったんです。

今年に入ってから始まった「足が痛いのよね」

今年に入ってから、母が「最近、足がちょっと痛いのよね」と言うようになりました。
でも散歩も買い物も普通にこなしていたので、家族みんな「きっと寒いから」「暖かくなれば良くなるわ」なんて、のんびり構えていました。

私たち60代女性も、ちょっとした体の不調は「年のせいかな」って思いがちですよね。
母の場合も、2月頃から徐々に痛みが強くなってきたものの、みんな楽観視していたんです。

今振り返ると、この時期にもう少し注意深く見守っていれば良かったのかなと思います。

3月の外出中に起きた予想外の出来事

そして3月のある日、母が一人で買い物に出かけた時のこと。
歩いているときに突然頭に激痛が走って、しばらく立っていられなくなったそうです。

普通なら「すぐ病院に行きなさい!」というところですが、母は「休んだら良くなったから大丈夫」と、帰宅してからも家族には何も言いませんでした。

後でわかったのですが、これは軽い脳梗塞の発作だったんです。

母の「心配かけたくない」という気持ち、私たちの世代にはよくわかりますよね。
でも結果的に、この時にきちんと検査を受けていれば、その後の展開も違っていたかもしれません。

5月の大騒動:救急車騒ぎから始まった検査ラッシュ

冒頭でお話しした通り、5月に母は腰から足にかけての激痛で救急車のお世話になりました。整形外科での診断は「椎間板ヘルニアの悪化」。「手術すれば歩けるようになりますよ」と言われて、みんなホッと一安心。

症状としては、いわゆる座骨神経痛ってやつですね。

「坐骨神経痛」とは、病名ではなく下肢にあらわれる症状の総称で、おしりから下肢にかけて痛みやしびれが続く状態を言います。

ところが入院中の詳しい検査で、意外な事実が判明します。
母に小さな脳梗塞がいくつかできていたんです。3月の頭痛は、まさにこれが原因でした。

脳梗塞の再発を防ぐために血液をサラサラにする薬を飲む必要があるけれど、その薬を飲んでいる間は大出血の心配があって椎間板ヘルニアの手術ができないという、なんとも複雑な状況に。

「え?手術で治るって言ったのに、手術ができないの?」という感じで、家族みんなプチパニックでした。

ヘルニア注射で痛みが和らいだ一安心

手術ができないなら、他の方法で痛みを和らげましょうということで、「ヘルコニア注射」を受けることになりました。

椎間板内酵素注入療法は、椎間板内に酵素を含んだ薬剤(ヘルニコア)を注入することで椎間板の組成が変化しヘルニアが消失することで神経の圧迫を弱める方法です。

この注射、効果てきめんでした!起き上がれないほどの痛みからは解放されて、なんとか歩けるように。ただし長時間の外出はまだ難しく、ちょっと歩くと腰と足が痛むので、一人でのお出かけはお休み中です。

でも「歩けるようになった」というだけで、家族みんな本当に安心しました。

現在の様子:お薬を頑張って続けた結果…

現在の母は、家の中では普通に生活しています。
まだけっこうな痛みがあるらしく、痛み止めは手放せません。
外出は家族が付き添わないとできません。

そんななか何より嬉しいニュースが!

お薬をきちんと飲み続けていたおかげで、血液検査の数値がどんどん改善してきたんです。最近のお医者さんからは「この調子なら椎間板ヘルニアの手術をしてもいいですよ」と言われるまでになりました。

母も「手術すれば、また一人でお買い物に行けるんや」と、とても嬉しそう。きちんと治療を続けていれば、道は開けるものですね。

家族のサポート:案外楽しくやっています

現在、家族でやっているサポートは:

お買い物の付き添い
一人では心配なので、誰かが代わりに買ってくるか、あるいは一緒にお出かけ。

家の中の安全対策
家具の配置に気を付けたり、賃貸用の風呂用補助具を借りたり。転ばぬ先の杖作戦です。

腰に優しい生活の工夫
重いものを持つ時や、低いところのものを取る時は家族がお手伝い。

60歳の私も、「腰って大切だなあ」と実感する毎日。
自分の腰のことも、前より気にするようになりました。

同じ50代・60代女性として思うこと

母の体験を見ていて思うのは、「痛くないから大丈夫」は要注意だということです。

でも同時に、「きちんと治療すれば改善する」ということも実感しました。母のように複雑な状況でも、お医者さんと相談しながら治療を続ければ、手術できるまでに回復するんですから。

50代女性、60代女性の腰痛について、こんな症状があったら一度チェックしてみてくださいね:

  • 朝起きる時に腰がこわばる
  • 長時間座っているとだるくなる
  • 足にピリピリした感じがある
  • 前より歩くのがおっくうになった
  • 階段がちょっとつらくなった

「まだ我慢できるから」「忙しいから」という気持ち、よくわかります。でも早めにチェックしておけば、母のように複雑にならずに済むかもしれません。

予防の大切さを改めて実感

さらに強く感じるのは、やっぱり予防が一番だということ。

腰痛になってから慌てるより、腰痛にならないように普段から気をつけていれば安心ですよね。私たち50代・60代なら、まだまだ予防に取り組める年齢です。

適度な運動で筋力を保ったり、正しい姿勢を心がけたり、体に良い習慣を続けたり。今からでも遅くないと思います。

おわりに:母から教わった大切なこと

86歳の母が教えてくれたのは:

体の不調は、きちんと向き合えば改善できること 家族のサポートがあれば、どんな状況も乗り越えられること そして何より、予防ケアの大切さ

60歳になった私にとって、これは決して他人事ではありません。「私も気をつけよう」と思いながら、毎日過ごしています。

同世代の皆さんも、ぜひ一度ご自身の腰の状態をチェックしてみませんか?今は問題なくても、定期的な確認や予防的なケアを始めておけば安心です。

母のような複雑な状況になる前に、できることから始めましょう。きっと未来の自分が「あの時から気をつけていて良かった」と思えるはずです。

参考にさせていただいた情報;

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